9月 - 「ピアノ・ソナタ第12番 変ロ短調《ロマンティック》Romantica」作品 53-1

「ピアノ・ソナタ第12番 変ロ短調《ロマンティック》Romantica」作品 53-1

Boris Berezovsky plays Medtner - Sonata-Romantica op. 53 No. 1 (Moscow, 2012)(YOUTUBE)

Paris
エトワール凱旋門    photo taken by Alejandro Aznar

ピアノ・ソナタ第12番 変ロ短調《ロマンティック》Romantica」作品 53-1は、次のソナタと並んで、後になって――1931年 - 32年に――作曲された。ピアノ協奏曲第2番と第3番の間に書かれた作品である。この4楽章のソナタは、「ロマンス Romance」(変ロ長調)、「スケルツォ Scherzo」(変ホ短調)、「瞑想曲 Meditazione」(ロ短調)、「フィナーレ Finale」(変ロ長調)の順で構成されている。曲末に、《お伽話ソナタ》からの引用句が含まれている。

  1. Romanza. Andantino con moto, ma sempre espressivo
  2. Scherzo. Allegro
  3. Meditazione. Andante con moto (espressivo, ma semplice)
  4. Finale. Allegro non troppo (sempre leggiero, poco giocoso, ma al rigore di tempo)

メトネルは1925年にフランスのパリに移住し1930年頃にこのソナタを作曲したとありますが、彼はフランス6人組やストラヴィンスキーが主導権を握る第一次世界大戦後のフランスの音楽界になじめないものを感じていたとあります。のちにロンドンに1936年に落ち着き晩年を暮らします。(ウィキペディアより)

フランスのパリでも、1930年代は、食糧不足と1929年の株式市場破綻に端を発した経済危機の悪化、過激主義の台頭、戦争と国際的な緊張、第二次世界大戦と、多くの不穏な出来事が起こりました。フランスパリでの生活の中で、1930年頃に作曲されたこの曲は、1929年に起こった世界大恐慌の大混乱の中で、メトネルがロマンスについてのソナタを作曲した主な背景はわかりませんが、歴史的な混乱の中で、フランス音楽の響きを取り込んだ彼のロマンティシズム、ダイナミックなスケルツォを通じて不確定な未来などを表現した大作と感じました。